いつ起こるかわからない災害には、防災の備えを持ち歩く「防災ポーチ」を備える事が命を守る意味で重要です。
防災ポーチは、防災意識が高まっている近年では認知が進んでいる防災グッズですが、たとえば外出時や仕事中に災害が起こったときに、安全に避難するために必要なアイテムを持ち歩けば心強いですね。
しかしいつ起こるかわからない災害に備え、普段から多くの荷物を持ち歩くことは生活の負担になってしまい良くありません。
そこで本記事では最適な防災ポーチの作り方を誰にでもわかりやすく解説していきます。
防災ポーチ用のグッズ紹介から見たい方は、こちらをクリックするとページが移動します。
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防災ポーチの作り方
日常で持ち歩く防災グッズである防災ポーチには作り方のポイントがあります。
防災ポーチを作るポイントは以下になります。
- 重さ
- サイズ感
- 優先順位をつけて選択
順に説明していきます。
ポイント1: 重さ
いつ起こるのか分からない災害に備え、普段は使わない防災グッズを持ち歩くのですから、重いとストレスになるからです。
一般的に防災ポーチの重さは総重量で500グラムが良いとされており、これはペットボトル1本分にたとえていますが、私個人としてはもう少し軽い方が良いと考えています。
なぜならペットボトルは中身が減り軽くなりますが、防災ポーチの重さは変わらないからですね。
この事から400グラムまでを上限として下さい。
また、常にかばんを持ち歩く都市部の方は400グラム程度、ほとんどが車移動の地方在住の方はもう少し重さの上限を上げる等の調整が大切です。
ライフスタイルや季節によって上限を調整すると良いですね。
ポイント2: サイズ感
サイズ感も大切なポイントです。
軽いアイテムでも大きすぎると邪魔で持ち歩けないですから、なるべく小型の防災グッズを選びましょう。
また、最近のトレンドとしてはサイズの小さなバッグが主流になっています。
感覚としてはA5サイズ(サコッシュくらい)のサイズ感がベストですね。
日常生活の負担にならないよう、コンパクトサイズを心がけて下さい。
ポイント3: 優先順位をつけての選択
持ち歩く防災ポーチには優先順位をつけましょう。
災害発生後に使用する防災ポーチですから、緊急性の高いアイテムを優先上位にすることが大切ですね。
まずは災害発生後の1日目を乗り切る最小限のものを備えておけばOKです。
防災ポーチの中身を紹介(私が使っているもの)
防災ポーチには何を入れたらよいのかを具体的に説明していきます。
まずは以下を確認してください。
防災グッズ | ポイント |
ポーチ | 軽量、コンパクト |
スマホ | 防災アプリ、SNSはインストール済にしておく事 |
マスク | 防塵マスクがベストだが、夏は夏用マスクでもOK。 |
絆創膏 | けがをした際に使う。2枚程度を携帯する。 |
防靭手袋 | 避難の際に使う。瓦礫やガラスの除去が目的 |
お金(現金) | 最低限の現金は必要。 |
ホイッスル | 助けを呼ぶ際に使用。複数周波数で大音量のタイプ。 |
身分証のコピー | 顔写真付きの物。 |
モバイルバッテリー | スマホの充電用。必須アイテム。 |
ウェットティッシュ | ノンアルコールで無香料のタイプ。 |
携帯用の簡易式トイレ | 1回分を携帯する。 |
順に紹介していきます。
防災ポーチを選ぶ時のポイントは以下になります。
- 丈夫であること
- コンパクトなサイズ感(A5くらい)
まず防災に使用するので丈夫なものが良く、100均で売られているのチープな容器は避けてください。
また、サイズ感も重要で一般的にA5サイズくらいの大きさ(15cm×21cm)が良いとされていますが、こちらはライフスタイルに合わせて調整すればOKです。
素材に関しては緊急時にポーチ内の防災グッズを探す手間を考えて、中身の見えるものが良いと言われますが、個人的には透けていないモノでもOKだと思います。
理由としてはプライバシーが気になるとの意見も多くありますし、ポーチ内を探す暇がないほどの緊急事態では防災ポーチ自体が役に立ちません。
素材にそこまでこだわる必要ないので、サイズ感を優先しましょう。
スマートフォン
スマホは災害時の情報入手には欠かせない防災グッズです。
災害情報や家族の安否確認、または避難所の場所を知る時など、必要な情報を知ることができる最重要アイテムですね。
また、契約しているキャリアの基地局が被害を受けたとしても、00000JAPANなどの無料Wi-Fiサービスが提供される機会が増えており、ネットワーク環境が長時間使えなくなるケースは少なくなっています。
そこで事前に災害用のアプリをインストールすることをおすすめしています。
インストールすべきアプリは以下になります。
- 「LINE」:家族や友人との連絡用
- 「Twitter」:災害関連情報収集用
- 「Yahoo!防災速報」:住んでいる地域の災害情報収集用
マスク
災害発生時には粉塵・ガス・煙などの有害物質から身を守る事が大切です。
2020年の8月現在では、コロナウイルスの影響もありマスクは常用している方がほとんどだと思います。
しかし災害発生時には粉塵等が舞うので、通常のマスクよりも災害用のマスクが好ましいですね。
防災ポーチに1つ入れておきましょう。
絆創膏(ばんそうこう)
応急処置用で2枚程度は持っておきましょう。
擦り傷や切り傷を放置しておくと、悪化してしまう恐れがあります。
また、走っての避難の場合は靴擦れを起こすケースがあります。
そのままだと痛いですが、絆創膏があれば痛みが緩和できるので備えておくと良いですよ。
防刃手袋
これは避難時に瓦礫(ガレキ)やガラスなどを除去するために必要な防災グッズです。
大地震が発生したさいには必ず使うことになるでしょう。
素手であるが故に逃げ遅れることが無いように必ず入れておきましょう。
お金(現金)
少しの額で良いので持っておきましょう。
災害発生時にはクレジットカードや電子決済が使えない可能性があります。
小銭が良いですが、重さが気になる方は1000円札を用意するといいですね。
ホイッスル
ホイッスルは瓦礫(ガレキ)の下敷きになったり、屋内に閉じ込められたりするケースで使用します。
映画「タイタニック」でも、ヒロインがホイッスルを吹き助かったシーンはとても印象的でしたね。
これを使用するときは命の危険が迫った時なので、チープなものではなく首からかける防災救助用のホイッスルを購入しましょう。
なぜなら災害発生後、いつでも吹けるように首にかける準備が出来るからです。
身分証のコピー
これは持っていない人がほとんどですが、身元の確認のために必要になります。
免許証があるから良いと思わずに、顔写真付きのコピーは携帯してください。
また、大規模災害発生時には、身分証明書の提示で預貯金が引き出せる特例措置が実施されることもあります。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーは主にスマホの充電確保に使います。
これもスマホ同様、日常使いをしているかたが多いのではないでしょうか。
防災ポーチは持ち歩く防災グッズなので、普段から使用されているものを使っていただければ良いですが、以下の3点に注意ください。
- PES認証のあるもの。
- 薄型で軽量のタイプであるか。
- バッテリー容量は10,000mAh以上あるか。
普段から持ち歩くことになるので、サイズ感と重さは小さい方が良いです。
しかし、防災の観点からみると、モバイルバッテリーの容量が10,000mAh以下だと不安がありますね。
また、モバイルバッテリーは法定で定められた技術基準に適合するPSE認証済みのものを選ぶと安心です。
そこで、これらの条件をみたした製品を紹介します。
ウェットティッシュ
普段からポケットティッシュを持ち歩く方は多いと思いますが、防災ポーチではウェットティッシュが良いですね。
理由としてはティッシュよりも汎用的で、いろいろな場面で使えるため便利だからです。
例えば以下のケースです。
- 顔・身体を拭く
- 汚れた持ち物を拭く
- おしぼりの代わりになる
以上の事から、ウェットティッシュは必ず持ち歩くようにしてください。
普段使いでもウェットティッシュは使いやすいのでおすすめですよ。
携帯用簡易式トイレ
災害発生時にはトイレに困るケースがあります。
具体的には以下になります。
- 断水でトイレが使用禁止
- 避難中にトイレが見つからない
- 避難した先にトイレ自体が設置していない
あくまでも緊急避難的な防災グッズになりますので、1回~2回分を持ち歩くと良いです。
また、使用後のニオイには気を付けたいところですね。
そこで以前私が使ってみた「BOS非常用トイレセット」を紹介します。
ニオイもれはまったく無かったので常備する事をおすすめします。
防災セットを紹介(防災ポーチ用)
過去に「揃えるのが大変だ」とのご意見があったので、防災ポーチとして使える防災セットを紹介していきます。
私がいつもおすすめするのは、「エマージェンシーキット」という商品で中に入っている防災グッズは以下になります。
- 軍手
- 収納ポーチ
- キーライト
- FMラジオ
- 携帯トイレ
- 防災の心得
- レインコート
- 綿棒&絆創膏
- アルミブランケット
- ウェットティッシュ
- IDホイッスル&カラビナリング
防災ポーチについてのまとめ
それではおさらいをしていきましょう。
防災ポーチのポイント
- 重さ
- サイズ感
- 優先順位をつけて選択
防災ポーチは災害発生直後に使う大切な防災グッズです。
大きな災害にいつ遭遇するかはわかりません。日常生活に負担にならず、なおかつ有事の際に役に立つアイテムを厳選する事が非常に大切です。
また、災害が発生した際には自宅に帰れる保証はどこにもありません。
東日本大震災では多くの被災者が自宅に帰れない事態になりましたね。
最低限避難できる場所にいけるだけの備えはしておく必要があると私は思います。